【無垢フローリング徹底ガイド】メリット・デメリットと樹種の選び方|プロ施主道の家づくり勉強ブログ
こんにちは、プロ施主道です。
私は現在、来年あたりに二世帯住宅を建てて、今の狭小3階建てからの住み替えを企んでおります。
今回はその準備の一環として、床材の中でも特に奥が深い「無垢フローリング」についてお勉強しましたので、これから家づくりをされる方に向けて分かりやすくまとめていきます。
無垢材とは?複合フローリングとの違い
まず、床材選びでよく耳にする「無垢材」と「複合フローリング」の違いから。
無垢材とは、天然木から切り出した一枚板をそのまま加工したもの。自然が作り出した木目や香り、肌触りなど“本物の木”ならではの魅力があります。
一方で複合フローリングは、合板の表面に薄くスライスした木を貼り合わせた構造。価格や安定性の面で人気があり、現在の住宅では主流となっています。
無垢材は天然素材ゆえに手間もコストもかかりますが、「経年変化を楽しめる床材」として多くの施主に選ばれています。
無垢フローリングのメリット
無垢材の大きな魅力は、自然素材ならではの快適さです。
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木の内部に空気を多く含むため、保温性・断熱性が高い
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湿気が多い時は水分を吸収し、乾燥時は放出する調湿機能
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夏はベタつかず、冬は冷たさを感じにくい
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静電気が起こりにくく、柔らかい樹種なら足腰にも優しい
さらに、時間の経過とともに色味や艶が増し、住まいの「味」として深みを楽しめるのも無垢材ならでは。
“暮らしと一緒に育つ床”とも言える素材です。
無垢フローリングのデメリット
デメリットとしては、やはり天然素材ゆえのクセがあります。
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湿度変化によって膨張・収縮し、反りや割れが生じる可能性
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傷がつきやすく、定期的なメンテナンスが必要
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素材や塗装によって価格が高くなる傾向
ただし最近では、熱処理や含浸処理などで耐久性を高めた商品も増えています。
「無垢=メンテナンスが大変」と思い込まず、お手入れのしやすい樹種や仕上げを選ぶことがポイントです。
無垢材の種類(広葉樹と針葉樹)
無垢材は大きく分けて「広葉樹」と「針葉樹」があります。
それぞれの特徴を簡単にまとめると次の通りです。
広葉樹(硬くて丈夫)
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オーク(ナラ):木目が美しく、耐久性も抜群。明るい色合いが人気。
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メープル:滑らかな手触りと高い強度。上品で清潔感のある印象。
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チーク:高級感と安定性を兼ね備えた人気材。深い色味が魅力。
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ウォールナット:重厚感と落ち着きある色合い。高級フローリングの代表格。
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バーチ(カバ)・タモ:淡い色調で空間を明るく。塗装映えする素材。
針葉樹(柔らかく温かい)
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スギ:柔らかく温もりある足触り。日本人に最も馴染みのある木。
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ヒノキ:香りが良く耐水性にも優れ、浴室にも使われる高級材。
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パイン:柔らかく温かみがあり、素足で歩く床に最適。
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アカマツ:脂分が多く弾力性に富む。構造材としても強い。
それぞれの特性を理解して、家の用途や好みに合わせた樹種を選びましょう。
無垢フローリングの塗装仕上げ
無垢フローリングには「無塗装」「塗装済み」の2タイプがあります。
自然オイル仕上げ
植物油を原料とした塗料で、木の呼吸を妨げず質感を活かす仕上げ。
傷はつきやすいですが、紙やすりで補修し再塗布できるのが魅力。
自然な風合いと調湿効果を維持したい方におすすめ。
ウレタン塗装仕上げ
表面に塗膜をつくるタイプで、耐水性・耐汚性に優れる。
日常の掃除がラクで、子育て世帯にも人気。
一方で無垢本来の質感は少し失われます。
床暖房・遮音対応も可能?
「無垢は床暖房に向かない」と思われがちですが、
最近では床暖房対応の無垢材も登場しています。
設計段階で対応樹種かどうかを確認し、早めに相談するのがポイント。
また、遮音性能を持たせた直貼りタイプや重ね張りタイプもあり、
マンションやリフォームにも対応できる商品が増えています。
無垢フローリングのお手入れ方法
塗装方法によってお手入れは異なります。
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自然オイル仕上げ:水や汚れに弱いのでこまめな拭き取りが必要。
年に一度程度、オイルの再塗布を行うことで美しさを保てます。 -
ウレタン仕上げ:耐水性が高く、乾拭き中心でOK。
ただし塗膜が劣化してきたら再塗装が必要になる場合も。
無垢材は「手間がかかるけど愛着がわく」素材。
メンテナンスを通して家と長く付き合う感覚が得られます。
まとめ:無垢フローリングは“暮らしを育てる床”
無垢材は、単なる床材ではなく“住まいと一緒に育つ素材”です。
経年変化を楽しみたい方、自然素材の温もりを大切にしたい方にはぴったり。
私自身、材木屋の息子ということもあり、無垢の温かみや香りが大好きです。
もちろん価格は決して安くありませんが、
それ以上に得られる満足感と居心地の良さは何ものにも代えがたいと感じます。
これから床材を選ぶ方は、デザイン・性能・価格のバランスを見ながら、
「自分たちの暮らしに本当に合う床材」を選んでみてください。
📍次回予告
次回は「無垢材の樹種ごとの選び方とおすすめ施工事例」について、
もう少し掘り下げてご紹介していきます。お楽しみに!
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